自ら時を刻む

風にそよぐカーテンの向こうには緑の庭が広がっている。その時が止まったかのような静寂はまるでそのまま永遠に続くように感じられる。しかし、時の刻みは、自分とは無関係に、決められた規則どおりに進んでいる。そう思うと、時間に置いてけぼりになったような気もする。時にはそんな風に時間の流れるままに流されていくのも大事かもしれない。けれど、自ら積極的に時を刻むのも大事。何かに没頭する自分に逆に時が追いかけてくるぐらいの生き方も大切かと。何十年かの人生の間に、自らの時の刻み方ひとつでその人の人生は大きく変わってくる。年を重ねた今、自然にそんなことを感じるようになった。まだ、何年かは生き続けられるであろうことを思うと、今まで以上に自ら時の刻みを意識しながら、一日一日を大切に生きていきたいと思う。