伊豆箱根湘南風土記(22)鎌倉 瑞泉寺

瑞泉寺は1327年夢窓疎石が開山。初代関東管領足利基氏以後、鎌倉公方代々の菩提寺となる。本堂の屋根の稜線が美しく、裏山を背景に、品格高い佇まいである。梅が見事。

中央に釈迦牟尼像、向かって左手には徳川光圀寄進による千手観音像、右手には夢窓疎石像。千手観音像は小柄だが、どっしりとして優美なお顔である。

本堂裏のやぐらを活かした岩庭は夢窓疎石の作。借景を活かした作庭の手法は、京都の天龍寺の庭園にも反映されているといわれる。

(かまくら春秋社『鎌倉の寺小辞典』参照)