オペラ、エウゲ二・オネーギンを新国立劇場にて観劇した。原作、プーシキン、作曲、チャイコフスキーの作品である。
オネーギン、タチヤーナ、レンスキーらの心の葛藤が興味深く、また日本人の感性、感情に共通するものを感じる。
また、オネーギンは19世紀ロシア文学に現れる『余計者』(知性や教養に恵まれながらも、人生に倦怠感を感じ、貴族社会などの社会環境からの孤立、疎外を感じている人々)を現わしているとされる。ロシアのこのような時代的、社会的背景についても理解を深めることができた。プーシキンのエウゲ二・オネーギンは『ロシア生活の百科事典』ともいわれるが、決闘にも法典があるように儀式として行われていたというのも新発見である。
Tatyana: Ekaterina Siurina, Eugene Onegin: Yuriy Yurchuk, Lensky: Viktor Antipenkoなど好演。舞台芸術も素晴らしい。