窓ぎわのトットちゃん

黒柳徹子さんの「窓ぎわのトットちゃん」を読む。

黒柳徹子さんがトモエ学園で教えを受けた小林宗作先生のこと、トモエでの日々が記されている。小林宗作先生はパリでダルクローズからリトミックを学び、帰国後の昭和12年、自由が丘にトモエ学園を創立し、昭和20年戦争で焼失してしまうまで、リトミックを通した自由で人間味のある教育に尽力された。その後、トモエ再興の夢は叶わなかったが、国立幼稚園園長や国立音楽大学の講師などとしても貢献された。

あらすじ

机のふたをばたばたしたり、窓際からチンドン屋や燕とお話したりの生活でトットちゃんは前の学校を退学、トモエ学園にやってきました。電車の教室をすぐに気に入ったトットちゃん、初めて出会ったのにトットちゃんの話を4時間も聞いてくれた校長の宗作先生となら、ずーっと一緒にいたいと感じました。

海のものと山のもののはいったお弁当の話。どこにすわっても自由な電車の教室。一日に学ぶことを自分の興味に沿って自由な順序で勉強。「お弁当を食べる前にうたう歌」を合唱してからお弁当。午後は散歩で、自然や歴史を学ぶ。トイレに財布を落としたトットちゃん。「おっかあ、こいつは御の字だぜ」で、落語はご法度。新しい電車の教室、どのように運んでくるの。はだかでプール、恥ずかしさや劣等感を忘れさせる。講堂で野宿。小児麻痺の泰明くんと木登り。九品仏で肝試し。コンサートマスターの父、指揮者ローゼンシュトックの練習所。土肥温泉で海水浴。音楽を耳ではなく、心で聴き、感じるリトミック、心と体にリズム、こころとからだの調和、想像力と創造力を豊かに。一生のお願い、ひよこの死。一番悪い服で鉄条網くぐり。がに股の高橋君。トイレに落ちたトットちゃん。「それからさあ」で、皆の前でお話。狼ごっこでかみついたロッキーをかばう。ブルマーをはきたかった運動会、高橋君が優勝できる運動会、野菜がごほうびの運動会。素直で、生活を詠んだ一茶を愛した小林先生、俳句を通して人間、自然を考えることを。電車で拾った5銭玉、無くなった不思議。手でお話。ベンケイ、しくしく、天野屋利兵衛は男でござるの丸山先生。チョーセンジンと言うマサオちゃん。おさげをいじめた大栄君、小林先生は女の子を大切にと。トットちゃん、志賀高原でサンキュー、スキー名人シュナイダーからサンキューで大人としての対応。新しい電車は図書室に、おならする娘の結婚のおはなし。先生、障害のある高橋君にしっぽの発言に怒り。白鳥の湖へのあこがれ。畠の先生。トドロキケイコクハンゴウスイサン、鍋ぶたとってアチチチと指を耳たぶへ。「トットちゃん、きみはほんとうはいいこなんだよ。」泰ちゃん、相撲で投げ飛ばしておよめにしてくれない。「トモエ学園、いい学校、はいってみてもいい学校。」リボン、学校にはつけていかないことに。兵隊さんをお見舞い、よーくかめよの歌に涙。噛んで苦いと病気だとわかる木、20銭。アメリカから来た宮崎君から英語やアメリカを親しく知る、外では戦争が。学芸会で義経役も山伏役もできなかったトットちゃん。はくぼくでリズムを音符に。木に登った泰明くんの死。賢い泰ちゃん、スパイは無理と教えてくれた。キャラメルの出ない販売機、軍歌は弾かないパパ。トモエ学園の先生になる約束。シェパード、ロッキーの死と残された毛。良ちゃんの出征とサワカイ。トモエが焼けた。